作成者別アーカイブ: 修司天野

DURCについての報告書

全米アカデミーズの「懸念のあるデュアル・ユース研究(DURC)についての委員会(Committee on Dual Use Research of Concern:Options for Future Management)」は、それまでの議論の成果をまとめた報告書を公開した。報告書では、米国におけるDURCに関連する政策や適切にマネジメントするための方法についての考察が示されている。

Dual Use Research of Concern in the Life Sciences

Committee on Dual Use Research of Concern:Options for Future Management, September, 2017

https://www.nap.edu/catalog/24761/dual-use-research-of-concern-in-the-life-sciences-current

BWCの課題について

1975年に発効した生物兵器禁止条約(BWC)は、国家、テロ組織、あるいは個人による生物兵器の開発、生産、備蓄などを防ぐための重要な役割を果たしてきた。しかし、現在、財源や会期間プログラムの方向性をめぐって、さまざまな課題を抱えている。

BROOKINGSに掲載されている記事では、(1)現在、滞納されている分の支払いを含む、締約国による充分で持続可能な財源、(2)国際社会におけるBWCの重要性を再確認し、会期間プログラムを開発するための強いリーダーシップと12月の締約国会合での成功、(3)より大きな相互接続するグローバル安全保障アーキテクチャーにおけるBWCの役割を明確にするためのビジョン、という3つが必要と指摘されている。

The Biological Weapons Convention at a crossroad

BROOKINGS Wednesday, September 6, 2017

https://www.brookings.edu/blog/order-from-chaos/2017/09/06/the-biological-weapons-convention-at-a-crossroad/

天然痘ウイルスの人工合成を防ぐための方策についての論文

Health Securityに、「新しい馬痘ウイルスの合成:バイオセキュリティへのインプリケーションおよび天然痘の再出現を防ぐための勧告(The De Novo Synthesis of Horsepox Virus: Imprecations for Biosecurity and Recommendations for Preventing the Reemergence of Smallpox)」と題する論文が掲載されている(関連記事は、こちら)。論文では、天然痘ウイルスが人工的に合成されるのを防ぐために国際社会、各国の政府、およびDNA合成産業が取り組むべき課題が示されている。

The De Novo Synthesis of Horsepox Virus: Implications for Biosecurity and Recommendations for Preventing the Reemergence of Smallpox

Health Security Thursday, August 24, 2017

http://online.liebertpub.com/doi/full/10.1089/hs.2017.0061

米・合成生物学が提示するバイオディフェンスの脆弱性についての中間報告書

以前ブログで紹介した全米アカデミーズの委員会(Committee on Strategies for Identifying and Addressing Biodefence Vulnerabilities Posed by Synthetic Biology)は、合成生物学が提示するバイオディフェンスの潜在的な脆弱性を特定するためのフレームワークを構築するための作業を行っての作業の成果をまとめた中間レポートが、公開された。

中間レポートに示されているフレームワークは、12の合成生物学の技術やアプリケーションを行、「悪意ある使用のための能力にアクセスするための要因」および「それを軽減するための能力にアクセスするための要因」を列にとって、合成生物学が提示する脆弱性を評価するというものである。

最終レポートでは、そのフレームワークを使って、実際の評価が行われる予定である。

A Proposed Framework for Identifying Potential Biodefense Vulnerabilities Posed by Synthetic Biology: Interim Report

The National Academies Press Friday, August 18, 2017

https://www.nap.edu/catalog/24832/a-proposed-framework-for-identifying-potential-biodefense-vulnerabilities-posed-by-synthetic-biology

炭疽とペスト、両方に効果があるワクチンの研究

炭疽とペストの両方に効果があるワクチンの研究についての記事が、Live Scienceに掲載されている。ワクチンは、マウス、ラット、うさぎを用いた実験で、高い効果を示したと記事は伝えている。

Anthrax & Plague: How 1 Vaccine Could Protect Against 2 Bioterror Threats

Live Science Friday, August 11, 2017

https://www.livescience.com/60118-anthrax-plague-vaccine.html

米・国防大学、生物兵器の歴史についてのレポートを公開

米・国防大学(National Defense University)の大量破壊兵器研究センター(Center for the Study of Weapons of Mass Destruction)は、生物兵器の歴史についてのレポートを公開した。レポートには、古代ギリシア時代から現代に至るまでの生物兵器の使用および開発の歴史がまとめられている。また、将来的に生物兵器が使用される可能性についても言及されている。

A Short History of Biological Warfare: From Pre-History to the 21st Century

National Defense University Monday, August 7, 2017

http://wmdcenter.ndu.edu/Media/News/Article/1270642/a-short-history-of-biological-warfare-from-pre-history-to-the-21st-century/#.WYt0Pub4YZp.twitter

生命工学の軍事利用について

生命工学の軍事利用についての記事が、Bulletin of the Atomic Scientistsに掲載されている。これまで合成生物学の科学者コミュニティが主体となって、最先端の技術が悪用されるリスクについての議論が行われてきた。しかし、軍事に利用されるリスクについての議論はあまり行われていない。記事は、科学者のあいだで国際的な意見交換を行うことが必要であると指摘している。

We’ve got to talk: The militarization of biotechnology

Bulletin of the Atomic Scientists Friday, August 3, 2017

http://thebulletin.org/we%E2%80%99ve-got-talk-militarization-biotechnology10987#.WYdxryUyDYw.twitter

フィジー、BWCの普遍化促進のための地域ワークショップを開催

フィジーは、生物兵器禁止条約(BWC)の普遍化を促進するための地域ワークショップを開催した。ワークショップは、国連軍縮部(UNODA)とBWCの履行支援ユニット(ISU)の協力のもと、欧州連合(EU)の財政的な支援を受けて開催された。ワークショップ開催の目的は、太平洋地域におけるBWCについての認識を高めることである。太平洋地域では、キリバス、ミクロネシア、ニウエ、サモア、ツバルの5カ国が、いまだBWCに参加していない。

Fiji Hosts Regional Workshop to Promote the Universalization of the Biological Weapons Convention in the Pacific

UNODA Thursday, August 3, 2017

https://www.un.org/disarmament/update/fiji-hosts-regional-workshop-to-promote-the-universalization-of-the-biological-weapons-convention-in-the-pacific/

北朝鮮の生物兵器開発プログラムの脅威について

Bulletin of the Atomic Scientistsに、北朝鮮の生物兵器開発プログラムの脅威を分析した記事が掲載されている。北朝鮮は、病原体を兵器化するために必要な科学的および医学的な知識を持っていない可能性がある。また、その経済状況から生物兵器を開発するための機器や設備もないと推測される。そのため、北朝鮮には、攻撃力のある生物兵器を開発するための環境がないであろうと記事は分析している。

Potemkin or real? North Korea’s biological weapons program

Bulletin of the Atomic Scientists Friday, July 18, 2017

http://thebulletin.org/potemkin-or-real-north-korea%E2%80%99s-biological-weapons-program10957

Emergent Biosolutions社、バイオディフェンス関連事業への投資を拡大

Emergent Biosolutions社は、炭疽ワクチンBioThraxを供給する企業として知られている。同社は、天然痘ワクチンに関連する権利をSanofi社から9,750万ドルで買い取ることで合意した。その5日後、グラクソ・スミスクライン社から、吸入炭疽の治療に用いる抗体Raxibacumabに関連する権利を9,600万ドルで買い取っている。Emergent Biosolutions社は、生物兵器や感染症の脅威の高まりを受けて、バイオディフェンス関連事業への投資を拡大している。

Why a Biodefense Firm is Going on a Spending Spree

Washington Post Monday, July 21, 2017

https://www.washingtonpost.com/news/capital-business/wp/2017/07/21/why-a-biodefense-firm-is-going-on-a-spending-spree/?utm_term=.ac9903a8d3cb