北朝鮮の兵士の血中から炭疽の抗体が見つかる

2017年、北朝鮮から韓国に脱出した兵士の血中に炭疽の抗体があることが明らかとなった。その兵士が、炭疽菌に暴露されたのか、ワクチンを接種したのかは、まだ特定されていない。韓国政府は、北朝鮮が炭疽菌を用いて生物兵器を開発している可能性があるとして、警戒を強めている。

Understanding North Korea’s Biological Weapons Potential

Tracking Zebra Friday, December 29, 2017

http://www.trackingzebra.com/new-blog/2017/12/29/understanding-north-koreas-biological-weapons-potential

North Korea Soldier Found to Have Anthrax Antibodies

UPI Tuesday, December 26, 2017

https://www.upi.com/Top_News/World-News/2017/12/26/Report-North-Korea-soldier-found-to-have-anthrax-antibodies/7791514299323/

米・BioWatchプログラムについてのワークショップ

米国では、エアロゾルの生物兵器攻撃を迅速に検知するためのBioWatchプログラムが、2003年から実施されている。現在、使用されているBioWatchの検知システムは、第2世代と呼ばれるものである。

全米アカデミーズは、2014年から開発が中断されている第3世代のBioWatchの検知システムの将来的な可能性について議論するためのワークショップを開催した。そのワークショップでの議論をまとめた書籍が、全米アカデミーズのWebサイトで公開されている。

Enhancing BioWatch Capabilities Through Technology and Collaboration

The National Academies Press, 2017

https://www.nap.edu/nap-cgi/skimchap.cgi?recid=23687&chap=i%E2%80%93xiv

米・トランプ政権、国家安全保障戦略を発表

米・トランプ政権は、国家安全保障戦略(NSS)を発表した。NSSは、意図的、偶発的、あるいは自然発生的な感染症のアウトブレイクの脅威が高まっていると指摘している。その脅威を低減するための優先行動として、発生源における生物学的脅威の検知および封じ込め、生物医学イノベーションのサポート、緊急時対応の改善の3つを挙げている。

A New National Security Strategy for a New Era

The White House Monday, December 18, 2017

https://www.whitehouse.gov/articles/new-national-security-strategy-new-era/

バイオセキュリティについての米印戦略的対話

ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターは、バイオセキュリティについての米印戦略的対話を開催した。トラック2外交の場である戦略的対話には、両国の政府関係者、研究者、公衆衛生の専門家などが参加した。戦略的対話では、バイオセキュリティの分野における2国間の新たな協力体制の構築に向けた議論が行われた。

Biosecurity Experts from US, India Identify Actionable Next Steps for Advancing Bilateral Collaboration

Johns Hopkins Center for Health Security Tuesday, December 19, 2017

http://www.centerforhealthsecurity.org/about-the-center/pressroom/press_releases/2017-12-20_india-biosecurity-dialogue-nov17-meeting-report.html

米・NIH、機能獲得型研究のための資金提供を再開

オバマ政権の政策によって、パンデミックの潜在性がある病原体(Potential Pandemic Pathogen:PPP)を用いた研究のための資金の提供が停止されていた(関連記事は、こちら)。米・保健福祉省(HHS)は、PPPを用いた研究に資金を提供するための新たな枠組みとして、「Framework for Guiding Funding Decisions about Proposed Research Involving Enhanced Potential Pandemic Pathogens」を打ち出した。それに合わせて、米・国立衛生研究所(NIH)は、インフルエンザ、SARSおよびMERSのウイルスを用いた機能獲得型研究への資金提供を再開すると発表した。

NIH Lifts Funding Pause on Gain-of-Function Research

National Institutes of Health Tuesday, December 19, 2017

https://www.nih.gov/about-nih/who-we-are/nih-director/statements/nih-lifts-funding-pause-gain-function-research

US Lifts Moratorium on Funding Controversial, High-Risk Virus Research

STAT News Tuesday, December 19, 2017

https://www.statnews.com/2017/12/19/virus-research-gain-of-function/

U.S. lifts research moratorium on enhancing germs’ danger

The Washington Post Tuesday, December 19, 2017

https://www.washingtonpost.com/national/health-science/us-announces-new-policy-for-pathogens-that-could-cause-a-pandemic/2017/12/19/bb715f7c-e4b5-11e7-833f-155031558ff4_story.html?utm_term=.fa3c0c63977e

英国ウイルトンパーク報告書:意図的生物剤撒布への対応

国際会議”意図的生物剤散布への対処:効果的で調和された国際的な行動のための要件”
Responding to deliberate biological release: the requirements for effective, coordinated international action 報告書

近年、生物兵器禁止条約(BWC)の中でも第7条が定める「発生時の支援」に関連する議論が活発になっている。第7条の実施強化は,2012-2015の会期間活動の中でも、2014・2015年の2カ年議題として取り扱われてきた。さらに、シリアでの度重なる化学兵器の使用は、効果的な国際的支援の困難さを浮き彫りにするとともに、事前準備の必要性が認識された。期せずして発生した2014-2015年の西アフリカのエボラウイルス病アウトブレイクでも国際社会の準備不足を露呈した。第7条を実施するにあたっては、さらに様々な関係機関の協調的活動には困難が予想され、現実的な法的、ロジ、運用等課題があることが認識されている。

すでに2016年にWilton Parkではエボラ対応の教訓について会議が開催され検討がなされており、これが意図的な散布であった場合には非常に状況が複雑になることはすでに指摘されている。第8回BWC検討会合でも議論されたが具体的な合意には至らなかったものの、「対応能力が事前に必要」と述べ、会期間活動で指摘された必要要件を強調している。グローバルパートナーシップのバイオセキュリティWGやGHSAのパッケージの対応2でも優先事項となっている。

9月末に行われたこの会議は、これらの取り組みを支援し、国際的な対応協調がどうすれば効果的になるか、実務志向の明確な提言を作成するために行われた。本会議は英国外務省の執行組織であり、安全保障領域を含めた数多くの国際会議をホストするWilton ParkとGlobal Affairs Canadaとジョージタウン大学グローバルヘルス科学・安全保障センターの共催により行われ、このたび、その報告書がウェッブに公開された。

意図的生物剤撒布に対しては、感染症アウトブレイクの多様性、主担当となる国際機関の欠如、多数存在する関係者の役割や責任が定まっていない、BWCにおける対応調整能力の欠如、第7条に基づく支援要請プロセスや支援内容が不明確であること、軍の役割に関する懸念(エボラの発生時に軍がアウトブレイクの支援に出ていた事例があるが、そのような「自然発生」と考えられている状況が「意図的撒布の疑いあり」という状況に変わった時、その場に居る軍隊は微妙な立ち位置に立たされる、という懸念)、対応手順(SOPs)の欠如など、様々なチャレンジが存在していることを指摘し、専門家や関係機関によるワーキンググループを組織し、これらの解決策を検討すべきと提言している。また、公衆衛生と法執行機関の情報共有や、各国の既存のCBRN対応手順の国際対応への応用、chain of custodyを維持しながらの検体のパッケージングや輸送手順の整備等を提言している。

Responding to deliberate biological release: the requirements for effective, coordinated international action (WP1556)

2017年BWC締約国会合開催

2017年12月4日から8日にかけて、生物兵器禁止条約(BWC)の締約国会合が開催された。会合では、2021年の第9回運用検討会議に向けて、会期間プログラムをどのように進めるかということに焦点が当てられた。議論を通じて、2018年から2020年にかけて、締約国会合に加えて、専門家会合が開催されることとなった。専門家会合で話し合われる議題は、下記の5つである。

  1. Cooperation and assistance, with a particular focus on strengthening cooperation and assistance under Article X(第10条に基づく国際協力・支援)
  2. Review of developments in the field of science and technology related to the Convention(科学技術の進展のレビュー)
  3. Strengthening national implementation(国内実施強化)
  4. Assistance, response and Preparedness(支援、対応、事前準備)
  5. Institutional strengthening of the Convention(条約の制度的な強化)

Meeting of States Parties (4-8 December 2017)

UNOG Saturday, December 9, 2018

https://www.unog.ch/unog/website/disarmament.nsf/(httpPages)/9E2CF761A08A5E68C12581EE00318FA5?OpenDocument

バイオテロ対策のための訓練に住民から不安の声

米・国土安全保障省(DHS)は、オクラホマ州のNewkirkという町で、バイオテロに対応するための訓練を行うと発表した。訓練では、化学物質の散布が行われることになっている。DHSは、化学物質が無害であると説明しているが、住民のあいだでは不安の声があがっている。

Oklahoma Border Town Leery of Planned Bioterror Test

U.S. News Friday, December 8, 2018

https://www.usnews.com/news/best-states/kansas/articles/2017-12-08/oklahoma-border-town-leery-of-planned-bioterror-test

米・DHS、CWMDオフィスの創設を発表

米・国土安全保障省(DHS)は、大量破壊兵器対策(Countering Weapons Mass Destruction:CWMD)オフィスの創設を発表した。CWMDオフィスの役割は、大量破壊兵器を用いた攻撃に備えるためのDHSのさまざまな取組みを統合することである。

Secretary Nielsen Announces the Establishment of the Countering Weapons of Mass Destruction Office

Homeland Security Thursday, December 7, 2018

https://www.dhs.gov/news/2017/12/07/secretary-nielsen-announces-establishment-countering-weapons-mass-destruction-office

Tangen BioScience社、炭疽の診断技術で320万ドルの助成金を受給

Tangen BioScience社は、炭疽の診断技術であるTangenDxTM Systemの開発のために米・生物医学先端研究開発局(BARDA)から320万ドルの助成金を受給することになった。TangenDxTM Systemでは、約15分で、炭疽菌に感染しているかどうかを診断できるようになる可能性がある。

Tangen BioSciences’ Anthrax Diagnostic Awarded 3.2M BARDA Contract

Global Biodefense Monday, November 27, 2017

https://globalbiodefense.com/2017/11/27/tangen-biosciences-anthrax-diagnostic-awarded-3-2m-barda-contract/