カテゴリー別アーカイブ: バイオテロリズム

野兎病ワクチン ATI-1701の研究開発

Appili Therapeutics社は、野兎病ワクチン ATI-1701の臨床前および臨床検査を行うための契約をカナダ国立研究機関(National Research Council of Canada:NRC)と結んだ。野兎病菌(tularemia)は、バイオテロに用いられる可能性が高い病原体として知られている。

ENTREVESTOR: Halifax Firm, NRC Look to Develop Bioweapon Vaccine

Herald Business Monday, January 8, 2018

http://thechronicleherald.ca/business/1534935-entrevestor-halifax-firm-nrc-look-to-develop-bioweapon-vaccine

英国ウイルトンパーク報告書:意図的生物剤撒布への対応

国際会議”意図的生物剤散布への対処:効果的で調和された国際的な行動のための要件”
Responding to deliberate biological release: the requirements for effective, coordinated international action 報告書

近年、生物兵器禁止条約(BWC)の中でも第7条が定める「発生時の支援」に関連する議論が活発になっている。第7条の実施強化は,2012-2015の会期間活動の中でも、2014・2015年の2カ年議題として取り扱われてきた。さらに、シリアでの度重なる化学兵器の使用は、効果的な国際的支援の困難さを浮き彫りにするとともに、事前準備の必要性が認識された。期せずして発生した2014-2015年の西アフリカのエボラウイルス病アウトブレイクでも国際社会の準備不足を露呈した。第7条を実施するにあたっては、さらに様々な関係機関の協調的活動には困難が予想され、現実的な法的、ロジ、運用等課題があることが認識されている。

すでに2016年にWilton Parkではエボラ対応の教訓について会議が開催され検討がなされており、これが意図的な散布であった場合には非常に状況が複雑になることはすでに指摘されている。第8回BWC検討会合でも議論されたが具体的な合意には至らなかったものの、「対応能力が事前に必要」と述べ、会期間活動で指摘された必要要件を強調している。グローバルパートナーシップのバイオセキュリティWGやGHSAのパッケージの対応2でも優先事項となっている。

9月末に行われたこの会議は、これらの取り組みを支援し、国際的な対応協調がどうすれば効果的になるか、実務志向の明確な提言を作成するために行われた。本会議は英国外務省の執行組織であり、安全保障領域を含めた数多くの国際会議をホストするWilton ParkとGlobal Affairs Canadaとジョージタウン大学グローバルヘルス科学・安全保障センターの共催により行われ、このたび、その報告書がウェッブに公開された。

意図的生物剤撒布に対しては、感染症アウトブレイクの多様性、主担当となる国際機関の欠如、多数存在する関係者の役割や責任が定まっていない、BWCにおける対応調整能力の欠如、第7条に基づく支援要請プロセスや支援内容が不明確であること、軍の役割に関する懸念(エボラの発生時に軍がアウトブレイクの支援に出ていた事例があるが、そのような「自然発生」と考えられている状況が「意図的撒布の疑いあり」という状況に変わった時、その場に居る軍隊は微妙な立ち位置に立たされる、という懸念)、対応手順(SOPs)の欠如など、様々なチャレンジが存在していることを指摘し、専門家や関係機関によるワーキンググループを組織し、これらの解決策を検討すべきと提言している。また、公衆衛生と法執行機関の情報共有や、各国の既存のCBRN対応手順の国際対応への応用、chain of custodyを維持しながらの検体のパッケージングや輸送手順の整備等を提言している。

Responding to deliberate biological release: the requirements for effective, coordinated international action (WP1556)

バイオテロ対策のための訓練に住民から不安の声

米・国土安全保障省(DHS)は、オクラホマ州のNewkirkという町で、バイオテロに対応するための訓練を行うと発表した。訓練では、化学物質の散布が行われることになっている。DHSは、化学物質が無害であると説明しているが、住民のあいだでは不安の声があがっている。

Oklahoma Border Town Leery of Planned Bioterror Test

U.S. News Friday, December 8, 2018

https://www.usnews.com/news/best-states/kansas/articles/2017-12-08/oklahoma-border-town-leery-of-planned-bioterror-test

ヨーロッパの専門家、ドローンによる生物兵器散布の可能性に言及

ヨーロッパのテロ対策の専門家であるGilles de Kerchove氏が、ISISがドローンを使って致死的なウイルスを散布する可能性があるとロンドンの会議で言及した。アルカイダやISISなどのテロ組織は、すぐに自宅で生物兵器を製造するようになるであろうと警鐘を鳴らしている。

Isis ‘will use drones to spread deadly viruses’, warns EU security chief

EveningStandard Friday, November 24, 2017

https://www.standard.co.uk/news/world/isis-will-use-drones-to-spread-deadly-viruses-warns-eu-security-chief-a3700506.html

 

米・CDC、GHSAに貢献するための活動

米・疾病対策予防センター(CDC)は、グローバル・ヘルス・セキュリティ・アジェンダ(Global Health Security Agenda:GHSA)に貢献するための活動を17の国で行っている。その活動についての記事が、Emerging Infectious Diseasesに掲載されている。GHSAは、国際保健規則(International Health Regulations:IHR)に基づいてキャパシティ・ビルディングを促進するための国際的なイニシアチブである。

Contributions of the US Centers for Disease Control and Prevention in Implementing the Global Health Security Agenda in 17 Partner Countries

Emerging Infectious Diseases, November, 2017

https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/23/13/17-0898_article

北朝鮮の生物兵器プログラムに関する報告書

米国ハーバード大学ベルファー科学・国際問題研究所が北朝鮮の生物兵器プログラムに関して報告書をまとめている。北朝鮮の生物兵器プログラムについて文献的に知られていることをまとめ、また、米国、韓国の生物兵器対策の現状を併せてまとめ、監視体制に関する提言を行っている。

North Korea’s Biological Weapons Program: The Known and Unknown | Belfer Center for Science and International Affairs 

炭疽とペスト、両方に効果があるワクチンの研究

炭疽とペストの両方に効果があるワクチンの研究についての記事が、Live Scienceに掲載されている。ワクチンは、マウス、ラット、うさぎを用いた実験で、高い効果を示したと記事は伝えている。

Anthrax & Plague: How 1 Vaccine Could Protect Against 2 Bioterror Threats

Live Science Friday, August 11, 2017

https://www.livescience.com/60118-anthrax-plague-vaccine.html

Emergent Biosolutions社、バイオディフェンス関連事業への投資を拡大

Emergent Biosolutions社は、炭疽ワクチンBioThraxを供給する企業として知られている。同社は、天然痘ワクチンに関連する権利をSanofi社から9,750万ドルで買い取ることで合意した。その5日後、グラクソ・スミスクライン社から、吸入炭疽の治療に用いる抗体Raxibacumabに関連する権利を9,600万ドルで買い取っている。Emergent Biosolutions社は、生物兵器や感染症の脅威の高まりを受けて、バイオディフェンス関連事業への投資を拡大している。

Why a Biodefense Firm is Going on a Spending Spree

Washington Post Monday, July 21, 2017

https://www.washingtonpost.com/news/capital-business/wp/2017/07/21/why-a-biodefense-firm-is-going-on-a-spending-spree/?utm_term=.ac9903a8d3cb

ペスト菌を用いたバイオテロの可能性について

CBW Magazineに、ペスト菌(Y. pestis)が大規模なバイオテロ攻撃に使用される可能性についての記事が掲載されている。ペスト菌の保有宿主となる動物は数多く存在するため、フィールドワークの経験が豊富な研究者であれば、自然環境からペスト菌を入手することができる。また、ペスト菌の培養や分離は、標準的な手順で行うことができる。しかし、ペスト菌の兵器化には、高度な知識と技術が必要になるため、大規模なバイオテロ攻撃に用いられる可能性は低いと、記事は結論づけている。

Yersinia pestis, Biological Warfare, and Bioterrorism

CBW Magazine, June, 2017

http://www.idsa.in/cbwmagazine/yersinia-pestis-biological-warfare-and-bioterrorism#footnote2_qeaza8z

経鼻投与型の炭疽菌ワクチン、臨床前毒性研究へ

ナノ・バイオ社(NanoBio Corporation)は、経鼻投与型の炭疽菌ワクチンの臨床前毒性研究を行うと発表した。新しいワクチンは、従来のワクチンよりも少ない投与量で高い効果が得られることが期待されている。臨床前毒性研究のあと、フェーズ1の臨床試験が行われる予定である。

Intranasal Anthrax Vaccine Approved to Advance into a Pre-clinical Toxicology Study

Outbreak News Today Monday, June 19, 2017

http://outbreaknewstoday.com/intranasal-anthrax-vaccine-approved-advance-pre-clinical-toxicology-study-73690/