第5回バイオセキュリティ研究会 アンケート結果

第5回のバイオセキュリティ研究会の実参加者数は30名でした。うち、22名にアンケートにご回答いただきました(回答率73%)。ありがとうございました。アンケートの集計とコメントの一部を紹介させていただきます。

参加者の内訳

所属先と主とする専門領域(複数回答可)

 

演題 「ドイツにおける公衆衛生とセキュリティの連携」

研究会全体について

第5回バイオセキュリティ研究会を開催します。

ドイツにおける公衆衛生とセキュリティの連携:
リシン爆弾製造未遂事件への対応と生物テロ演習

Public Health and Security Interface in Germany:Response to an attempted Ricin IED incident& Bioterrorism Response Exercises

講師 Lecturer

クリスチャン・ヘルゾグ博士
Dr. Christian Herzog

ドイツ・ロベルトコッホ研究所生物学的脅威・特殊病原体センター
生物脅威・特別病原体連邦情報センター長
Director, Federal Information Centre for Biological Threats and Special Pathogens (IBBS), Centre for Biological Threats and Special Pathogens, Robert Koch Institute, Germany

講演は英語で行われます(Language: English)

開催日時等
Time & Place

平成30年11月15日(木)18:00~20:00
18:00~20:00 Thursday,November 15, 2018
場所:AP虎ノ門 会議室
APToranomonSeminar Room
東京都港区西新橋1丁目6番15号NS虎ノ門ビル
https://www.tc-forum.co.jp/kanto-area/ap-shinbashitoranomon/

参加申込み (必須) Pre-registration required

こちらより11月12日月曜日までにお申込みください。

Pre-registration site (deadline: November 12)

またはメールで所属・氏名・連絡先を下記までお送り下さい。定員(90名)に達し次第締め切ります。
or contact by e-mail (seminar(a)biosecurity.jp) with name, affiliation and your contact address.  Max Capacity -90.

 

 

米国、国家バイオディフェンス戦略を公表

米国が国家バイオディフェンス戦略(National Biodefense Strategy)を公表した。意図的な発生に限らず、自然発生、ラボの事故による病原体の流出によるアウトブレイク対処を念頭に、また、対象はヒトに限らず、動物・植物を含み、様々な関係機関が関与する計画となっている。また、ホワイトハウスには、アウトブレイク発生時の調整を行うSteering committeeを設置し、保健福祉省が主導するとしている。今回のNational Biodefense StrategyもHHS長官が公表を行なっている。

英国でサル痘 (monkeypox)輸入症例2例の報告

英国で、ナイジェリアからのサル痘の輸入症例が9月に2例発見され、詳細がEurosurveillance誌に報告されている。

ヒトからヒトへの感染性は弱いとされるが、接触者には天然痘ワクチンの接種が行われている(天然痘ワクチンとして利用されるワクチニアウイルスワクチンは、同じオルソポックス属ウイルスであるサル痘にも防御効果があるとされている)。欧州で承認されているMVA-BNワクチンをオフラベル使用しているとの記述がある。

https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2018.23.38.1800509

 

BWCMXの話題から:中国の生命科学のデュアルユース性に関する取り組み

中国が、国内の生命科学研究や関連企業の急速な発展を背景に、デュアルユース性という問題に対しても取り組みを進めている。生物兵器禁止条約の枠組みの中では、2015年から生命科学者向けの行動規範モデルの提唱に取り組んでおり、今回の専門家会合では、サイドイベントも主催し、その取り組みが紹介された。

Side Event
Friday 10  August
13.00 – 15.00
China
Development of a Model Code of Conduct for Biological Scientists
Speakers:
Professor Weiwen Zhang, Tianjin University
Dr. Yang Xue, Tianjin University
Professor Malcom Dando, University of Bradford
Jacobus van der Bruggen, Royal Netherlands Academy of Sciences

 

BWCMXの話題から:英国の海外公衆衛生緊急派遣チーム(The UK Public Health Rapid Support Team)の紹介

イギリスは2016年秋に、海外公衆衛生緊急派遣チーム(The UK Public Health Rapid Support Team:The UK-PHRST)を英国政府の出資で設立した。イングランド公衆衛生庁(Public Health England)とロンドン大学衛生熱帯医学大学院(the London School of Hygiene & Tropical Medicine)が共同で運営し、オックスフォード大学とロンドン・キングスカレッジがアカデミックパートナーとなっている。被災国やWHO GOARN等の派遣要請に基づき、48時間以内に現地に派遣されるという。


the UK Public Health Rapid Support Team by Public Health England on Exposure

生物兵器禁止条約専門家会合でのプレゼン(外部リンク)

BWCMXの話題から:生物兵器禁止条約専門家会合でポスター発表を行いました

去る8月7日から16日にかけて行われた、生物兵器禁止条約専門家会合のポスターセッションで、当研究班の活動報告を行いました。バイオセキュリティ研究会を通じての様々なバックグラウンドの関係者によるバイオセキュリティの議論の基盤形成の取り組みを紹介しました。

BWCMXの話題から:バイオテロ(意図的生物剤散布)に対する対応のステークホルダーマッピング

米・ジョージタウン大学が作成するウェブサイトDeliberate Biological Event Stakeholdersを紹介する。意図的に生物剤が散布された場合の対応のステークホルダーとその役割、対応のベースとなる文書、支援の要請メカニズムが対応フェーズに併せてインタラクティブなウェブサイトで図示されている。秀逸なステークホルダーマッピングである。

 

生物兵器禁止条約専門家会合(BWCMX)が開催中

昨年度の生物兵器禁止条約締約国会合における新たな合意により、生物兵器禁止条約専門家会合が再開され、次回運用検討会議が開催される2021年までの2018~2020年に、毎年8日間開催することとなった。今年は今月7日から16日まで以下の議題で行われており、本研究班からも四ノ宮防衛医科大学校防衛医学研究センター長と齋藤が出席し、口頭発表他ポスター発表を実施した。

議題

MX1 国際協力(7~8日)
MX2 科学技術の進展レビュー(9~10日)
MX3 国内実施の強化(13日)
MX4 防護支援(14~15日)
MX5 条約の制度的強化(16日)

四ノ宮先生の発表

参考ウェブサイト

ワーキングペーパー等資料 (BWC ISUのウェブサイト)
会議の中継・録画 (UN Web TV)
NGOのBWPPが発行する会議レポート

 

第4回研究会動画:演題4「生命科学のデュアルユース性ー ゲノム合成など新たな技術の評価」

第4回バイオセキュリティ研究会

演題4:生命科学のデュアルユース性ー ゲノム合成など新たな技術の評価
四ノ宮成祥 防衛医科大学校分子生体制御学講座 教授

海上自衛隊医官として勤務後、防衛医科大学校・生物学助教授、同・微生物学助教授を経て、2007年から現職。医師、博士(医学)。専門は、微生物・免疫学、分子腫瘍学、潜水・高圧医学、バイオセキュリティ。

「ゲノムを人工合成することにより微生物を作成する」という概念は以前よりあったが、DNA合成及びassembly技術の向上により急速にその応用例が増えている。2002年の感染性ポリオウイルスの人工合成に初めて使われたこの技術は合成生物学(synthetic biology)と呼ばれ、今ではウイルス作成のみならず、細菌や酵母の領域にまで技術革新が及んでいる。その一方で、既に撲滅された病原体の人工合成の可能性など、倫理的に問題となる研究課題もいくつか議論されるようになっている。ここでは、これらの問題のこれまでの経緯と今後の考え方について議論する。