第4回バイオセキュリティ研究会のプログラム詳細をご案内いたします。
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日時と場所
平成30年7月25日(水)13:30~17:00
場所:AP新橋虎ノ門 会議室
東京都港区西新橋1丁目6番15号NS虎ノ門ビル11階C+D
プログラム
13:30 開会
演題1:生物兵器禁止条約の議論の進展
礒崎恒明 外務省軍縮不拡散・科学部生物・化学兵器禁止条約室長
慶應義塾大学法学部卒業後,防衛庁(現防衛省)に入庁。防衛局調査第二課,内閣府国際平和協力本部,内閣官房副長官補付,白書作成準備室,陸自北部方面総監部,米国戦略国際問題研究所(CSIS),防衛政策局防衛政策課等を経て,2016年3月から現職。
生物兵器の開発・生産・貯蔵及びすでに保有する生物兵器の廃棄を目的とする生物兵器禁止条約に関し,昨今の活動状況と,2018年専門家会合で協議される5つの議題に関する最近の議論及び我が国の立場を説明する。
演題2:国家主体(北朝鮮を含む)およびテロ組織による生物兵器計画
古川勝久 国連安全保障理事会・北朝鮮制裁委員会(1718委員会)専門家パネル元委員
1990年慶應義塾大学経済学部卒業。日本鋼管株式会社勤務後、1993年より平成維新の
会事務局スタッフとして勤務。1998年米国ハーバード大学ケネデイ政治行政大学院
(国際関係論・安全保障政策)にて修士号取得。米国アメリカンエン
タープライズ研究所アジア研究部勤務、米国外交問題評議会アジア安全保
障部研究員、モントレー国際問題研究所研究員、科学技術振興機構社会技術研究開発センター主任研究員を経て、国連安全保障理事会・北朝鮮制裁委員会(1718委員会)専門家パネル元委員(2011.10-2016.4)を務めた。
演題3:公衆衛生とセキュリティの連携強化に向けて
齋藤智也 国立保健医療科学院健康危機管理研究部 上席主任研究官
慶應義塾大学医学部熱帯医学・寄生虫学助教、同大グローバルセキュリティ研究所研究員を経て、2011年より厚生労働技官。厚生労働省健康危機管理対策室国際健康危機管理調整官、結核感染症課課長補佐を経て、2014年4月より現職。
生物テロのような意図的な要素を含むアウトブレイクへの事前準備(preparedness)や対処には、感染症に対する公衆衛生対応能力のみならず、セキュリティ部局との連携が重要になる。現在のグローバルな問題認識について概説する。
15:20-15:35 休憩
演題4:生命科学のデュアルユース性ー ゲノム合成など新たな技術の評価
四ノ宮成祥 防衛医科大学校分子生体制御学講座 教授
海上自衛隊医官として勤務後、防衛医科大学校・生物学助教授、同・微生物学助教授を経て、2007年から現職。医師、博士(医学)。専門は、微生物・免疫学、分子腫瘍学、潜水・高圧医学、バイオセキュリティ。
「ゲノムを人工合成することにより微生物を作成する」という概念は以前よりあったが、DNA合成及びassembly技術の向上により急速にその応用例が増えている。2002年の感染性ポリオウイルスの人工合成に初めて使われたこの技術は合成生物学(synthetic biology)と呼ばれ、今ではウイルス作成のみならず、細菌や酵母の領域にまで技術革新が及んでいる。その一方で、既に撲滅された病原体の人工合成の可能性など、倫理的に問題となる研究課題もいくつか議論されるようになっている。ここでは、これらの問題のこれまでの経緯と今後の考え方について議論する。
演題5:ゲノムスケールDNA合成技術によるセーフティとセキュリティの向上
木賀大介 早稲田大学理工学術院 教授
東京大学理学部卒、同大学院博士(理学)。科学技術振興事業団横山情報分子プロジェクト研究員、理化学研究所ゲノム科学総合研究センターリサーチアソシエイト、東京大学大学院総合文化研究科 助手、東京工業大学助教授・准教授を経て2016年から現職。専門は合成生物学、生物物理学、生化学
社会実装を目標とする新技術分野は、新たなリスクを生じうると同時に、新たな安全性向上技術の開発にもつながる。実際、ゲノム合成を含む合成生物学分野においてもこれらの点に関する議論や技術開発が分野の黎明期から進んでいる。改変微生物が目的を果たしたのちに死滅する、というkill switchの開発も安全性向上技術の一例である。最近では、遺伝暗号の改変に基づいた、より多様な安全性向上技術のproof of principleが示されている。これらの安全性向上技術を用いてもリスクがゼロになることは無いことを前提としたうえで、いくつかの研究では定量的なリスクの軽減が議論されていることは注目に値する。ゲノム合成の国際コンソーシアムにおける議論と合わせ、合成生物学による安全性向上と安心の伝達について本発表での紹介を行い、今後の分野展開の基盤となる議論の材料としたい。
17:00 終了予定
参加申し込み
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seminar(アットマーク)biosecurity.jp ( (アットーマーク)を@に変えて送信してください)
定員(90名)に達し次第締め切ります。
申し込み期限: 平成30年7月23日月曜日
講演については演題や演者を予告なく変更する場合があります。